2024年5月13日(月)に行われた、映画『ディア・ファミリー』完成披露試写会に菅野美穂と上杉柊平が出席した。
生まれつき心臓病疾患を持っていた幼い娘・佳美に突き付けられた「余命10年」という宣告。どこの医療機関でも治すことが出来ないという現実。そんな絶望の中、小さな町工場を経営する父・宣政は「じゃあ俺が作ってやる」と、人工心臓を作ろうと立ち上がる。娘の命を救いたい一心で人工心臓の開発を始め、その後、世界で17万人もの命を救うことになるIABP(大動脈内バルーンパンピング)バルーンカテーテルを誕生させたその秘話を『君の膵臓をたべたい』から『君は月夜に光り輝く』『そして、生きる』まで、死生観にまつわる感涙作を生み出してきた月川翔監督が実写化。23年間におよぶ家族の愛の実話を基にした映画『ディア・ファミリー』は6月14日(金)に公開する。
大泉洋さん演じる坪井宣政の妻・陽子役の菅野は「今日はお足元が悪い中、お越しいただきましてどうもありがとうございます。坪井陽子を演じさせていただきました菅野美穂です。この映画は実話をもとにして作られた映画です。ご家族の思い出をお借りしながら、1人でも多くの方にこの奇跡の実話をお届けできたらなという思いで撮影してまいりました。今日、皆様に観ていただけることをとても嬉しく思います。最後まで楽しんで帰ってください」と話し、佐々木肇役の上杉は「研修医の佐々木肇を演じました上杉柊平です。本当に素晴らしい作品になっております。上映前ということですので、なかなか内容についてはお伝えできないですが、上映後に皆さんが誰かのことを思うとか、何か気持ちを大きく持てるような作品になっていますので、その魅力をお伝えできればいいなと思っております。楽しんでいってください」と挨拶。
完成した作品を観た菅野は「試写を観させていただいて、映画の持っている力というか、辛い現実を乗り越えて、でも前向きに前を向いて進んでいこうっていうエールをくれるような映画になったなと思っていて。いい映画だなって思います。このように素直に言えるのってなかなかないことなのですが、楽しみにご覧ください」と語り、上杉は「初めて感じた感覚なのですが、どんな時代も、変える人の動機って身近な人とか、手の届く人をまず幸せにしたいっていう気持ちが一歩目で、それがどんどん広がってできた社会にいるんだなってすごく思って。それを伝えられる映画になっていることは(変えたいと思う気持ちが)広がっていく1つのきっかけになるんじゃないかなと作品を観て思ったので、どんどん広がっていったらいいなと感じています」とコメント。
上映後、再びキャストがサプライズで登場し、菅野は「皆様、最後までご覧くださりましてどうもありがとうございました。このように観ていただいたお客様の前に再び顔をお見せするというのは初めての経験で、皆様からの温かい拍手を直に聞くことができて、こんなに幸せなことはないなと思いました。坪井家の皆様が歩んでこられたこれまでの道は本当に困難が多かったと思うんですけれども、家族を思うその強い気持ち、温かな気持ちがこの映画の根源だったと思います。その映画の持つ温かさを受け取っていただけたのではないかと思います。今日は遅くまでお付き合いくださりまして本当にありがとうございました」と感謝を述べ、上杉は「皆さんが何を思われていて、どなたのことを思っていて、何を感じているのかっていうのが僕には1人1人の気持ちは分からないのですけれども、この映画を観たことで何かを感じていただけて、その気持ちが心に残っていれば嬉しいなと思います。いつかまた違うタイミングで観たときに感じることも違うと思いますし、人生の中で1つ大切な作品になってくれたらいいなと思っております。本日はありがとうございました」とメッセージを送った。