2025年8月7日(木)に行われた、NHKプレミアムドラマ『コトコト~おいしい心と出会う旅~』群馬編・茨城編 完成会見に古川雄大が出席した。
百貨店のバイヤー、主人公・結稀宏人が、日本全国の魅力的な食材を探して全国各地を旅するプレミアムドラマ「コトコト~おいしい心と出会う旅~」のシリーズ第3弾・群馬編と第4弾・茨城編が完成。BS・BSP4Kで群馬編は2025年8月17日(日)夜10:00~10:59、茨城編は8月24日(日)夜10:00~10:59、総合で2025年冬に放送する。
結稀宏人役を演じる古川は「皆様、本日はお集まりいただきましてありがとうございます。結稀宏人役の古川雄大です。前回新潟、富山編でコトコトの世界観というものを皆さんに楽しんでいただいたと思うんですけれど、今回の2作、結構テイストが変わったなと僕は感じていまして。群馬編はよりセンシティブな内容と言いますか、皆さんが見えている綺麗な部分の裏側がどんどん見えてきてしまうというストーリーの中で、人間って綺麗だけじゃ生きていけないよねという繊細な部分が表現されています。物語が進んでいく中で、宏人自身が深掘りされていく群馬編、そして茨城編は出川真弘さんが脚本に参加されて、僕が読んだ時『こんなことするんだ』みたいな宏人の新しい一面があって。宏人自身、切羽詰まった状態で、スープ存続の危機に陥っているという中で、試行錯誤しながら旅をしていくのですが、そこで出会った傷ついた家族を修復しようという物語で、傷ついたサツマイモを治していくというキュアリングという方法と、上手くかけて人間ドラマが展開していくんですけれど、そんな中で宏人が成長していくという心温まるストーリーにもなっています。この2作でも結構テイストが違って、僕は面白いなと思ったんです。監督も違って、脚本家が新しく加わってくださったり。4作ともスタッフが違ったりするのですが、それはすごい面白いことだなと思って。僕らがチームとして毎回新しい所に行って、そこで出会った人達とそこにいるチームで楽しんで作っていく。だから、その作品自体が一期一会を楽しんで、そこでしか生まれないものが作れているんだなというのを感じたので、今回は群馬、茨城編ですけれど、これから47都道府県行きますよね?(笑)その時の一期一会を楽しむ作品なんだなと思っていますので、これからのことも期待していただけたらと思います。よろしくお願い致します」と挨拶。
茨城、群馬の撮影を通して、初めて経験したことを聞かれると「ハウスレンコンです。本当に失礼なんですけれど、レンコンをあまり好んで食べたことがなくて、天ぷらでその場にあっても、誰かに『食べる?』と言ってあげていたものだったんです。でも今回、野口家のハウスレンコンをいただいて、セリフで『柔らかいけれどシャキシャキしている』みたいな矛盾しているセリフがあるんですけれど、まさにそのセリフ通りの食感なんです。すごく甘さがあって、これからレンコンというものを楽しみに生きる人生になりました」と答え、続けて「小学校時代、群馬の野球チームと対戦したことがあって。今まで結構無敵な(自身の出身地)高山村のチームだったんですけれど、その群馬のチームに結構な点差で敗北して初めて挫折を味わって。僕らは割とやんちゃな『イェイイェイ!』みたいな感じのスタイルなんですけれど、向こうは大人で、こてんぱんにやられて、メンタル的にもやられました(笑)最初は苦い思い出でしたが、今回はガラっと変わりました」と明かした。
印象に残っているシーンを聞かれると「山から吹き下ろしてくる空っ風を初めて体験しまして、結構な勢いなんですよね。声のトーン、声の張り方など大変ではあったんですけれど、よりリアルなものが撮れました」と振り返り、根本進役の三宅弘城さんから古川がゲラと明かされ「(天ぷらを揚げるシーンで)三宅さんが色々なアドリブをされるのですが、宏人が笑えないという背景があるので、それが余計笑いを誘ってしまうというか(笑)中泉監督が宏人と根本の距離がちょっと近くなるシーンなので笑いがこぼれてもいいですよと言ってくださって、古川雄大として笑っちゃう瞬間もあったりしながら、そういうところを上手く取り除いていただいて、結果的にそのシーンは全然使われていないです(笑)」とコメント。
また、撮影に向けて料理をしていたかという質問に「普段から料理をしていた時期もありました。最近はちょっとできていないのですが昔はやっていまして。ただ、やると言いましても凝ったことはしないんです。切った野菜を炒めたり、卵とソーセージを炒めたりと簡単なことしかやっていなくてですね。でも、一度だけコロッケを作ったことがあります。僕が作るコロッケはおばあちゃんからの伝統で、ゆで卵を入れるのですが、砕いて芋と一緒に入れると美味しいんですよ。その工程がかなりめんどくさくてですね、それ以来、ちょっと料理から遠ざかってしまって(笑)なかなかドラマに向けて料理をするタイミングはなかったのですが、学校の校長を務めてらっしゃる先生が監修で入ってくださって、その方が本当に丁寧に教えてくださって。撮影中も『いいよいいよ!』ってメンタルも上げてくださって、その方のおかげで調理シーンなど上手くいったと思います」と話し、撮影が影響して今後プライベートで作る予定については「今後もしかしたらあるかもしれません。まだ宅配を頼んでしまっているので、これから進んでいく中で自分でも料理をやってみたいです。スープは昔から好きで、何かを食べる時に必ず汁物をつけるっていうのが、僕の中のルールであって、宏人との(スープにかける思いの)温度はだいぶ違くて、何かしらスープが欲しいという簡単な理由なんですけれど共感はします」と語った。
茨城での撮影を聞かれると「食材はもちろん美味しいんですけれど、県民性を衣装合わせで聞いて『初めはガードがある。でも1歩踏み込むと、すごい愛情を注いでくださる方が多いよ』と聞いて。今回、ハウスレンコンの野口家での撮影で、ちょっと強面の方がいらっしゃったのですが、勇気を出してお話ししてみたらすごく笑顔になって喜んでくださって。高橋家に行った時も最初はちょっと構えているのですが、だんだん心を開いてくれて。『和菓子を買ってきたからおいで』と言われてその家族と僕とマネージャーで和菓子を食べたり、一度迎え入れてくれたらこの上なく愛してくれるというのをすごく感じました。仲間意識が強いなと思って『撮影頑張って』じゃなくて、『共に頑張りましょう』っていうスタンスで来てくれたのは、すごく驚きましたし、すごく心強かったなというのは覚えています」と振り返り、今後、47都道府県の撮影をする場合どのような結稀宏人を演じたいかという質問に「まず少し変わった男、結稀宏人が旅をして、食に対して真っ直ぐになりすぎてしまうことで視聴する方々が突っ込んでくださっていたと思うんですよね。でもより強いパワーで真っ直ぐな人(根本進)が登場したことによって、そのバランス感で言うと、僕はツッコミ的位置という構造になっていると思うんです。この関係性はすごくいいなと思いますし、これからどんどん部下が生まれていって、チーム結稀宏人になればいいなと考えています。結稀宏人が主役ではなく、根本さんが主役の回があってもいいと思いますし、後輩達が主役になっていくみたいなストーリーだと、40歳後半ぐらいで全部行けるのではと(笑)色々な人が主役になって都道府県を紹介していったり、結稀宏人と父親の今後もしっかり描いて欲しいなと思います」と野望を述べた。