2024年6月22日(土)に行われた、映画『朽ちないサクラ』公開記念舞台挨拶に杉咲花が出席した。
「孤狼の⾎」、「佐⽅貞⼈」、「合理的にあり得ない」など数々のシリーズが映像化されている⼤藪春彦賞作家の柚⽉裕⼦氏の⼩説「朽ちないサクラ」(徳間⽂庫)が実写映画化し、6⽉21⽇(⾦)より全国にて劇場公開した。
主人公・森⼝泉役を演じる杉咲は「森⼝泉を演じました杉咲花です。今日は劇場にお越しくださってありがとうございます。上映前と上映後だと空気がまた違うなと思って、本当に映画が届いたんだなっていうことを今実感しています。短い時間ですがよろしくお願いします」と話し、公開を迎えた心境を「嬉しいし、緊張しますね。口コミが気になってしまって調べています」と語った。
現場の雰囲気について「粛々と静かに熱を帯びているような空気だったかなと思います。
役柄の関係性やシーンの内容によるんですけれど、特に私は安田顕さんとのシーンが多かったので、最初はどのようにコミュニケーションをとったりできるのか緊張していたのですが、すごく気さくに話しかけてくださって『最近ストレッチにハマっているんです』と話したら、そのYouTubeを見てくださって嬉しかったです」と振り返り、撮影中の印象に残った出来事を「藤田朋子さんとのシーンもすごく印象に残っていて、なかなか実態の掴めない組織とか、しがらみを感じながら人と向き合うシーンが多かったので、個人として心の触れ合いのような時間を過ごせたなという気持ちはありますね。藤田さんのクランクインがお葬式のシーンだったんですけれど、ものすごく役にのめりこまれていて。段取りの2時間ぐらい前から1人で控え室でずっと泣いていたとお聞きして、そういうふうに役に入っていかれる方が私は初めてだったのでびっくりしました」とコメント。
続いて、泉が大きな後悔の念を抱くところから物語が動き始めるというストーリーにちなみ、最近後悔してしまったエピソードを聞かれ「ちょっとバタバタしていて、久しぶりにゆっくりコーヒーを入れて現場に行けるっていう日があって、水筒に入れたんですけれど、現場に着いてリュックを開けたら空っぽになっていて。お財布が全部コーヒーを吸い込んでいたんです。パッキンを入れ忘れてしまって、カチカチのお財布になってしまいました」と明かし、原廣利監督が『帰ってきた あぶない刑事』の監督も務めたことから、舘ひろしさん、柴田恭兵さんからサプライズでメッセージが寄せられると「監督の人柄で積み重ねてきた作品と作品がこういったところで繋がることがあるんだなと思って感動しました」と笑顔を見せた。
最後は「この映画の中で“桜”は公安を意味するものって描かれているんですけれど、気になって調べてみたら桜っていうのは“精神美”という花言葉があるそうで、取り返しのつかない出来事に向き合った時に出てくる精神の強さだったり、人間味が炙り出されていく泉という人のことを考えずにはいられなかったです。人は失敗する生き物だと思うんですけれど、その失敗に向き合う姿を私は見ていると思うし、新しい境地に行けることもあるんじゃないかなと思ったりもします。泉がした選択を皆さんはどういうふうに見つめたのか、よかったら教えてほしいです。今日は観に来てくださってありがとうございました」とメッセージを送った。