2023年1月26日(木)に行われた、映画『仕掛人・藤枝梅安』完成披露試写会に菅野美穂と天海祐希が出席した。
本作品の原作である池波正太郎の同名時代小説シリーズは累計発行部数600万部超えの大ヒットベストセラーで、これまで何度も映像化されてきた不朽のエンターテインメント作品。主人公の藤枝梅安は腕の良い鍼医者として人の命を救う顔と、生かしておいては人の為にならない悪を葬る仕掛人というふたつの顔を持つダークヒーローで、これまで多くの名優が梅安を演じてきた。そして2023年、池波正太郎生誕100年という記念すべき年に新たな『仕掛人・藤枝梅安』が誕生する。
料理屋・万七の女中、おもん役の菅野は役柄について「おもんは(豊川悦司さん演じる)梅安さんにすごく惹かれていって何か大きな闇を感じているのですが、そういうところも惹かれていて、もっと話を聞きたいけれど、それはしてはいけないと感じていて年齢も境遇も違う中、人生は黒と白と(はっきり決着がつくと)いうことは少なくてグレーのグラデーションだからこそ、そういう(危険な)ところからは離れて落ち着いてもらうのが自分の喜びと思っていたのではと感じました。寄り添って精神的に尽くす女性だったと思います」と話し、梅安とのシーンを振り返って「原作やこれまでの映像作品も観させていただき、豊川さんの魅力の一つである色気が短髪で出るのかと思ったのですが、生と死を両方煮詰めたような業を背負った色気があり、普段の豊川さんとはまた違った色気が素晴らしかったなと思います」とコメント。
第一作のゲストとして登場する料理屋・万七の内儀、おみの役の天海は「おみのはすごく大きな闇を抱えていて闇の中で生きてきたような女性なのですが、だからといって哀れに思われたくなくて、負けるもんかという思いで必死に生きてきた女性だと思います。強さと弱さ、光と影もあって、でも生きていくためには手段を選ばないというか。それが危なく、また魅力的な女性でしたね」と語り、MCからの「悪い人ではないが複雑な役柄」という説明に間髪入れず「そうなんですよ(笑)でも、ちゃんと悪いところもあって、それでも最終的な悪さはしていないんです」と答えた。
また劇中では梅安とのスリリングなやり取りもあり、梅安の魅力を聞かれると「天海祐希個人として申し上げますと、何作か豊川さんとご一緒させていただいているのですが、
今回の役柄はたくましくて明るい、熱い感じというよりは一歩ひいて、それでいて青白い
炎のような感じで、ものすごく背中に闇を背負っているというか。そこがまた魅力なんだなと思います」と語った。